Nコードで小説の詳細情報を検索
ちょっと面倒だなという方へ

データ取得:2026-08-29未明

おしらせ

新ツール『時間毎PVカウント保存ツール』是非登録お願いします。

N1599MR 188pt
短編.

離婚した途端、元夫の幸運が尽きた

熾星

全1話[18,370文字] ヒューマンドラマ〔文芸〕
 離婚届の隣に、結婚相談所から取り寄せた男たちのプロフィールが四通並んでいた。

 秘書が置き間違えたのだと思い、どけようとした瞬間、相馬怜司がその上に手を置いた。

「先に見てみろ」

 私は顔を上げた。

「どういう意味?」

 怜司は一番上のプロフィールを開いた。

「三十二歳。大学病院勤務の外科医。初婚。条件も悪くない」

「気に入らなければ、あと三人いる」

 私はしばらく彼の顔を見つめた。

「もしかして、私の再婚相手を探してるの?」

「そうだ」

 怜司はためらいもせず答えると、すでに署名済みの離婚届の横へ万年筆を置いた。

「離婚したあとも生活は続く。候補は俺が一度確認してあるから、お前はこの中から選べばいい」

「気に入った相手がいたら秘書に伝えろ。そのあとはこっちで手配する」

 言葉が出なかった。

 八年間の結婚生活をいつ終わらせるか決めたのも彼だった。そして今度は、離婚したあと誰と人生を始めるかまで決めようとしている。

 そのとき、ドアがノックされた。

「相馬社長、白石さんがお見えです」

 秘書の言葉を聞いた怜司は、すぐに立ち上がった。

 私は呼び止めず、八年間つけ続けてきた結婚指輪に目を落とした。細かな傷が増え、縁の光沢もすっかり薄れている。

 昔、祖母に言われたことがある。

「誰かのために何でもしてあげているとね、その人はいつか、それが最初から自分のものだったと勘違いするようになるよ」

 あの頃は、ただの年寄りの小言だと思っていた。

 今なら、少しだけ意味が分かる。

シリアス 女主人公 現代 ざまぁ 裏切り 因果応報 再出発 女性の自立
全1話[18,370文字]
各話平均18,370文字
[推定読了0時間37分]
お気に入り登録:1件

評価人数:25人(平均3.7pt)

最新作投稿:2026年08月28日(15:13:31)
 投稿開始:2026年08月28日(15:13:31)

最近の総ポイント変動
今日188

+122

昨日66

+66

一昨日--データ未取得
3日前--データ未取得
4日前--データ未取得
5日前--データ未取得
6日前--データ未取得
7日前--データ未取得


熾星 先生の他の作品

短編 [N3285MQ] kwsk 犬猿の仲のあいつが記憶喪失になり、目を覚ますなり私の手を握って「お姉ちゃん」と呼んできた

短編 [N9533MQ] kwsk 夏休みの宿題から逃げたかっただけなのに、農業の専門家たちが大騒ぎになった

短編 [N3260MQ] kwsk 5年付き合った彼氏が元カノを家に住まわせ、「寝室を譲って」と言ってきた

短編 [N7013MQ] kwsk 家族みんなが親友を私の代わりに花嫁にしようとしていたので、私は結婚式を見届ける側になりました

短編 [N8194MQ] kwsk 妻が俺の三千万円の成功報酬で大学生インターンにマイバッハを買った。その後、法廷に立った妻は泣くことすらできなかった

連載中 [N4678MK] kwsk 女性専用刑務所の面会室:一線を越えた【危険な女たち】の犯罪告白

短編 [N0596MR] kwsk 弁護士の夫は幼なじみの母親の10円のために奔走したのに、私の母が命を奪われた事件は「受ける価値がない」と切り捨てた

短編 [N1000MQ] kwsk 占い師が“女の子だ”と言った日、夫と姑は“私の命”を終わらせようとした

連載中 [N0768ML] kwsk この妖狐、距離が近すぎる――契約俳優は逃げられない

短編 [N1704MR] kwsk 婚約者は愛しの妹を庇い、燃え盛る炎の中で私は完全に見捨てられた

短編 [N2168MQ] kwsk 婚約者に神力を奪われたので、神界へ昇って二度と手の届かない存在になりました

完結済 [N9473MQ] kwsk 手術室の前で九時間も膝をついて祈ったのに、目を覚ました夫が覚えていたのは彼女だけでした

短編 [N2078MQ] kwsk 婚約者は血のつながらない妹の誕生日を祝うために私との婚約をすっぽかし、私は誰もいない会場に取り残された

短編 [N3312MQ] kwsk エタった自作小説に入ったら、主人公が刀を持って催促しに来た

完結済 [N1623MR] kwsk 本来私のものだった奨学金が、彼氏から女友達への留学祝いになっていました

短編 [N0571MR] kwsk 彼氏の花屋に500万円出したのに、店名にあったのはまさかの彼と親友の名前でした

短編 [N8168MQ] kwsk 3年間猫をかぶってDV夫に尽くすふりをし、毎日餌付けしてただの豚にしてやりました

短編 [N7040MQ] kwsk 親友の結婚式で、夫が泣きながら花嫁に「結婚するな」と言った』

短編 [N1557MR] kwsk 私がハサミで切られても彼は「大げさだ」と言ったのに、彼女が低血糖になっただけで震えるほど心配した


ページのトップへ戻る